Short Story…





Short Story No 33
理由



学校に行きたくない。
つまらないとか、勉強がしたくないとか、そんなのじゃない。
原因は、イジメだ。

奴らのやることといったら、半端じゃない。
殴る蹴るなんてのは当たり前。
前からひどかったが、ここ最近になって、
奴らの行動は日増しにエスカレートしてきた。

それは、人を媒体として広がっていく陰湿なものから、
武器を使っての暴力だったり、金銭の要求だったりするんだ。

金がないといえば、腹を殴り、倒れたところを踏みつける。
道具を使って近くの物を壊し、恐怖感を煽る。
このままじゃ、死ぬんじゃないかって漠然と不安を感じてる。

制服で隠れてるが、その制服を脱げば、腹には青黒い痣ができているだろう。
それも一箇所ではなく、何箇所も。
痛みも以前と、違う。
そう思った。

胸が苦しい。
心が、壊れそうだ。

こちらの都合も考えず、奴らは要求する。
毎日毎日毎日毎日。
ニヤニヤと、汚い顔で笑顔を見せながら。

もう、疲れた。
もう、嫌になった。
人生なんて、つまならいと今、心からそう言える。
何のために学校に行ってるんだ?
奴らに楽しみを与えるため?冗談じゃない。


しばらく、学校には行かないようにしようと決めた。
奴らから、電話はかかってくるだろうか?
きっとかかってくるだろう。
そして下卑た声で、話しかけてくるだろう。

リーダーのポジションだとか、新しいイジメの方法を考えるのとか、もう面倒だ。
考える俺だって、大変なんだよ。




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